大統領の想いと正崎の決意
※この記事は作品のネタバレを含みます
ハートフォード市の自殺法導入に曲世愛が関与していた。曲世への復讐心を包み隠さずアレキサンダー大統領へ話した正崎。全てを知った上でアレキサンダーは正崎にとある命令を課す・・!
- 正崎と大統領の晩餐会
- 大統領の命令と正崎の決意
- 自殺サミット開催へ
隣人を愛するが故の自死は罪?
ハートフォード市の自殺法導入には曲世愛が関わっていた・・!市長を魔性で誘導し自殺を是とする考えへと洗脳していた。
そんな状態の市長が死を説いたことで自殺に踏み切った女性が一人・・。母を病気で亡くしたその女性は正崎の目の前で川へ身投げ。
自殺法そのものはまだ正式導入されていなくても、アメリカで自殺を是とする考えが広まってしまっている一幕でした。
正崎と大統領の晩餐会
自殺の是非について考え続けるアレキサンダー大統領。そんな大統領が自宅に呼び出したのは正崎。
正崎はハートフォードでの一件に曲世が絡んでいることを報告、大統領が曲世愛についてその情報を聞いてくるものだと思いきや・・
曲世愛についての情報は一切聞かず。
大統領夫人の「情報はいつも過少か過多のどちらか、だから選択は自分の感を信じろ」という発言の後のこのやり取りですから、アレキサンダーは正崎を通した曲世愛の情報を取り入れず先入観なく物事を考えようというスタンスかな?
命令と決意
大統領が正崎を呼んだのは曲世愛の事を聞くためではなく『自殺』について意見を交わしたいというもの。
自殺を見続けてきた正崎が『自殺』についてどう考えているかを聞きたいと。
ウィスキーを片手に始まる2人の会話。正崎は海を渡ってまでここにやってきた理由を大統領に話します。FBIの正式捜査官を目指す理由、それは「銃の所持」。
銃を使って曲世愛を撃ち殺す。
包み隠さず彼女への復讐のために捜査官として銃を使うと言い切りました。
文雄のことを情熱を持ち将来が有望と評し、九字院のことを正しく適当だったと評し、瀬黒のことをその正義に憧れていたと大統領に語る正崎。多くの仲間を失った悲しみが、正崎に銃を取らせようとしていました。全てを聞いた上で大統領に「正しいことなのか?」と言われようとも。
正崎の事情をすべて把握したうえで、アレキサンダーは正崎を正式な捜査官へ任命し銃の所持を許可。そして大統領としての命令で「持った銃は正しく使うように」と。
まとめ
第3章の主人公ともいえるアレキサンダーと復讐に燃える正崎の会話。家族の元に帰れなくとも曲世を殺すと不退転の決意をしていた正崎を諭すように、そして銃を持たせたうえで何が正しいかを「考える」ように命令したアレキサンダー。今まであまり上司に恵まれていなかった正崎にとってはいい出会いになりましたね。
そして動いてきた齋開化。自殺法を導入する都市が7にまで増えその対象は150万人にまで膨れ上がった今、首長を集めた自殺サミットの開催を宣言してきました。齋の動きに何か吹っ切れた様子のアレキサンダー、ここで曲世愛が大きな動きを見せてくるのか、先が気になりますねぇ。
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