その勝利は涙なくして見られない
※この記事は作品のネタバレを含みます
名人位挑戦者決定戦第三戦。勝てば名人への挑戦権が獲得できる大一番。満身創痍の原田に対し落ち着いたカルタを展開する新。誰もが原田の不利を信じて疑わない状況、執念がベテランを奮い立たせる・・!
- 貪欲に勝利を求める原田先生
- 熱戦決着!名人への挑戦者が決定!
- 新の愛の告白
満身創痍の原田
疲労も膝の状態も限界を迎えた原田。それでも自分を奮い立たせるのは勝利への執念。札を取る度に派手に転ぶ原田の姿はスマートさはかけらもなく・・。
恥を覚悟で、それでも不格好に一枚の札を取りに行く原田の貪欲で真っすぐなカルタへの愛。全盛期をとっくに過ぎても尚最前線で戦い続けた大ベテラン。
ここから怒涛の逆転劇を展開します!
白波会の涙
大差がついていた試合だったが、原田が執念で一気にラッシュをかけ4連取。新との差を一気に縮めました。
新が残り2枚で原田が残り1枚。一枚差の状態で読まれた空札に2人とも飛びつくがお手付きをしたのは新。この瞬間、原田の勝利が確定し名人への挑戦権を獲得!
原田先生の勝利に会場が湧き、白波会の門下生が皆涙するシーンは思わず目頭が熱くなりました。カッコいい・・カッコイイよ原田先生( ;∀;)
試合が終わった直後に古くからの知人である読手と原田先生が勝利を分かち合うシーンがすごくイイ。「感じが良くなくなっても馴染みの鼻濁音は響く」、若いキャラでは出せない深み、互いがここにたどり着くまでの旅路があの一瞬に詰まっていたような気がします。
新の告白
こうして挑戦者決定戦は幕を下ろし、名人戦は周防名人vs原田先生、クイーン戦は若宮クイーンvs猪熊元クイーンのマッチアップとなりました。
挑戦者戦はベテラン勢が意地を見せつけた感じですね。
そして、激闘を終えた新は千早と会話。「ちは」にこだわり最後まで自陣で持ち続けていた新。終盤の展開、「千早だったらどう戦ったか?」と意見を求める新に対し千早の意見は・・
「大事なものこそ送る、手放す」
自らを追い込み奮い立たせる究極の攻めカルタ。この子はブレないねぇ・・。
そんな千早との会話で想いがあふれ出した新はたまらず愛の告白。
太一がいない間に・・やりおる(;・∀・)
新から「かるた一緒にしよっさ」と言われるのは、千早にとってはプロポーズにも等しい意味を持ちますよね(笑)
まとめ
原田先生と新の熱戦は、原田先生の勝利で幕を閉じました。膝のズキズキとした痛みを視覚的に訴えたり、勝利した瞬間の色使いだったりとこの作品の演出はたまらなく好みだなぁ。
太一に人生をかけた生き様を見せつけた原田先生がカッコよすぎるし、過去の思い出を挟みつつ原田先生の勝利が確定したシーンは思わず涙ぐんじゃったなぁ。挑戦者決定戦編は原田先生が主役だったと言え描かれるエピソードの全てが素敵でした。
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