正々堂々と戦って生きてみろ
BNA ビー・エヌ・エー
第5話『Greedy Bears』
遊び回のように見せつつスタッフの本気があふれ出していた神回。クセの塊と言っても過言ではないほど、フルスロットルで最初から最後まで飛ばしておりメッセージ性がめちゃくちゃ強い。勢いと熱さ全開のTRIGGERらしい作風。
今回は、みちるがその身体能力を活かしアニマシティの貧乏弱小野球チーム『ベアーズ』に助っ人で加入するところからはじまるのですが・・
アニマシティの野球はスポーツではなく、生きるか死ぬかの死闘。賭博が横行し殺し合いも辞さないダーティーなもので絶滅した獣人もいるぐらい壮絶なもの・・
そんな荒んだ獣人野球をみちるの活躍が変えていくわけですが・・
差別や貧困といった重いテーマを扱いつつベアーズのゆるキャラを登場させたことで暗くなり過ぎない、でもメッセージ性はかなり強い絶妙な塩梅。
「正々堂々と戦って生きてみろ」・「獣人になって今が一番楽しい」など、みちるの名言が突き刺さる回でもありました。
アニマシティの賭博野球は一筋縄ではいかない事案で、根本的には何も変わっていないのですが、みちるのひたむきな姿勢が獣人たちの野球に対するスタンスを少しは変えていたと思います。最後にはスポーツとして楽しんでいた節がありましたからね。
そして、ずっと負け続けていたベアーズがみちるの加入によって決勝まで残り、本当の意味で敗北の味を知った時の「負ける事がこんなにつらいなんて・・」というセリフには、「弱小チームと生まれながらの貧困を重ねた構成」を考慮すると、この回の全てを詰めていたセリフだったと思います。
話も展開も振り切っていたが、作画も恐ろしく振り切っていた。表現したいメッセージを一流の大人たちが本気のおふざけで実現した、そんな回でした。
かくしごと
第6話『スクールランドセル』
今回のサブタイ元ネタは『スクールランブル』・・かな?
毎年、姫にランドセルを送ってくる謎の「だてなおと」が登場。
十中八九、可久士嫁の父・・つまり姫の祖父なんだろうけど・・、可久士とは疎遠のよう。これは互いに「かくしごと」を生業にしているというのもあるようだが・・
画家と下ネタギャグマンガとでは雲泥の差だわな・・
そんなちょっとおセンチな可久士先生がサイン会をする回。
可久士の作品のファンがサインを求めてやってくる・・、可久士本人と同じぐらい見ていてなんだか嬉しくなったなぁ。それぞれがそれぞれの役割で担うわけで、だからこそ漫画は千差万別。漫画家のエッセイって感じがより強い回でした。
「義務ではなく権利」、ランドセルを買う権利は確かに各家庭その子には一回しかないわけでハッとさせられたセリフだったなぁ・・。
優しい世界を目指して「させられてる」じゃなく「させていただいてる」モードのゴトースタジオの面々のやり取りは怪しい宗教やブラック企業にしか見えませんなあ( ´艸`)
それなんてどこのワ〇ミ?(笑)
【前回の記事】